夏場のお出かけ、キャンプなどのアウトドア、海外旅行など虫刺されを防ぐために虫除けスプレーを使用することが増えます。
ホームセンター、ドラッグストアにたくさんの種類の虫除けがあり目的や用途に合ったものを選ぶのに迷うことはありませんか?
そこで今回は、登録販売者の私が虫除けの成分や種類、選び方をご紹介してきたいと思います。
虫除けの代表的な3つの成分と効果とは?
ボクが虫除けの成分や効果を説明していきますね!
代表的な成分の3種類です!
ひとつずつ紹介していきます!!
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虫除けスプレーの成分
・ディート
・イカリジン
・天然由来成分(植物など)
ディート
ディートは、日本で昔から使用されている一般的な虫除け成分です。
忌避効果が高く、蚊、マダニ、ノミなど幅広い害虫に対応しているため、アウトドアなどでしっかりとした虫除けをするときに効果的です。
ディートの濃度が高いものは「医薬品」として扱われているので実際に使用する際は容量、用法はしっかりと確認して使用しましょう。
また、敏感肌の人や乳幼児に使用する場合は注意が必要です。
ディートを含む虫除けスプレーを使用する時の注意点
汗や水に弱いので塗り直す必要があります。
顔に塗ることはできません。
子供の手に塗る場合は、なめてしまわないように気をつけてください。
また、ディートはプラスティック、レーヨン、革を溶かす作用があるので服の上から使用する場合は注意が必要です。
ディートを含む虫除けスプレーを12歳以下の子供に使用する場合は、厚生労働省が定めた「使用回数制限」か必ず守りましょう。
ディート12%以下の商品
・6か月未満の乳児には使用できません
・6か月以上2歳未満は、1日1回まで
・2歳以上12歳未満は、1日1~3回までディート30%の商品
・12歳未満には使用できません※ディートやイカリジンの濃度は、"強さ"ではなく、"持続時間"を示しています。(ディート30%で約6時間、15%で5時間、10%で3時間の作用時間とされています。)
ディートを含有する医薬品及び医薬部外品に関する安全対策について
顔に使える成分、幼児に使用できる成分は次の説明でしますね!
イカリジン
2015年に日本で初めて金鳥が「イカリジン」配合の製品の販売承認を得ました。
ディートには年齢制限、使用回数と制限がありましたがイカリジンには制限がなく赤ちゃんからお年寄りまで安心して使用できます。
赤ちゃんからお年寄りまで安心して使用できるから効き目が弱いということではありません。
ディートと同等の虫除け効果があり、近年話題のデング熱やジカ熱といった蚊を媒体にする感染症対策としても注目されています。
イカリジンを含む虫除けスプレーを使用する時の注意点
イカリジンの虫除けスプレーは「蚊、ブヨ、アブ、マダニ」の4つのみに効果を発揮します。
ディートの方が対策できる虫が多いのが現状です。
一部の製品はストッキング、革製品不可など特定の素材への使用はNGとなっているため、使用前に確認しておきましょう。
汗をかいたら塗り直しも何度もできるけどディートに比べると対応している害虫が少ないから状況に応じて使い分けよう!!
最後に天然由来成分の虫除けスプレーです!!
天然由来成分(植物など)
薬剤不使用でハーブなどの抽出した成分で作られ「天然由来成分」「オーガニック」などの表記があります。
虫が苦手なレモン、ユーカリ、ミント、ハッカなどの香りが虫を寄り付きにくくする効果が期待できます。
薬剤を使用していないので肌の弱い人や乳幼児にも使用できます。
一部の製品には年齢制限があるものや、アルコールを使用しているものもあるので子供に使用する場合は注意書きを確認してから使用しましょう。
下記で「混ぜるだけで簡単にできるハッカ油スプレーの作り方」を紹介しています。
天然由来成分(植物など)を含む虫除けスプレーを使用する時の注意点
天然由来成分は薬剤使用のものと比べると効果が薄く、香りも持続しないのでこまめな塗り直しが必要になります。
使用している植物の種類によって適用害虫が異なる場合があるので購入時にラベルの内容を確認しておくことが必要です。
猫、犬に使用する場合も注意です。
動物に天然由来成分のスプレーを使用して散歩に行く方も多いかもしれませんが、猫は原料の一部のアロマオイル(精油)を使用すると中毒を起こすことがあるので使用は控えましょう。
犬はアロマオイルを代謝できますが犬にも使用できますと表記あるものを既定の量で使用してください。
人間に安心安全に使えても動物に使用する際は注意が必要ですね!!
ここまでが成分の種類と効果です!!
虫除けの種類と使用のポイント
虫除けの種類は大きく4種類に分かれています!
各特徴を表にしましたので確認して見てください!!
虫除けの代表的な4種類
種類 | 特徴 | メリット | デメリット |
エアゾール | 広範囲に噴霧できムラなく付けられる | 服、肌と全体的に使用できる | 勢いが強く人によってはむせる場合あり |
ミスト | 噴霧量が少なく飛び散りも少ない | 狙った場所へピンポイントで使える | 広範囲に使用する際はムラになりやすい |
ジェル、クリーム | 露出している肌全体に塗れる | 空中に散布しないので肌に効果的に塗れる | 塗った後の手がベタつくことがある |
シート | 高温で爆発したり、液漏れしない | 薬剤が飛び散らない | 使い終わったシートの処理 |
まとめ
今回は、
- 虫除けを選ぶときに知っておきたい3つの成分と効果
- 虫除けの種類と使うときのポイント
をご紹介させていただきました。
虫除けスプレーを使用するシーンによって選び方も変わります。
- 「効果が強く長持ちするもの」
- 「持ち運びがしやすいもの」
- 「刺激が少ないもの」
- 「赤ちゃんにも使えるもの」
ご紹介した内容を参考にしていただき自分や家族に合った虫除けスプレーを探して見てください。